★★ 1994年3月 エンジンのオーバーホールを実施
〜いすゞ117Coupe のある生活〜エンジン形式は G200WEといい、DOHC 2000cc135psのスペックを持つ、
プレミアム・ツインカムエンジンと言ってよいものでした。1994年3月5日に主治医に依頼したエンジンオーバーホールについて、
写真と文章で紹介します。エンジンのオーバーホールは、この117クーペXEを買う時から考えていたもので、
当時の走行キロ数は 108500km でした。主治医のポリシーは単なる組直しのオーバーホールではなく、乗って楽しい、
お客さんが間違いなく喜ぶものを目指したい、というものでした。
確かにそんなエンジンに 仕上がり、大変満足しています。
◆ オーバーホールのアイテム ◆
□ オーバーホール後 □
シリンダ1mmボーリング
排気量は 1949cc から 1994cc にアップ! ピストンは補修用部品である 1mm オーバーサイズを使用。 でも、この作業は補修の範囲。
ポート研磨
吸気、排気ポートともガスケットの穴と同じ大きさまで拡張します。
リューターの先端を何種類も使ってピカピカにしないとダメなんだそうです。
吸排気の流れがスムーズになることを目的とします。
圧縮比アップ
ヘッドを 0.5mm 削って圧縮比を 9.0 から 9.7 にアップ!
ガスケットはノーマルのままです。
G200WE のヘッドは 0.5mm 削るのが限界だそうです。
熱効率がよくなる反面、 オーバーヒートの危険もあります。
この面での対策は後述。
コンロッド、ピストン、ピストンピンのバランス取り
クランクにぶら下がる部分の重量を均一にして、振動を減らしスムーズに回る ようにします。
バランスの取り方はコンロッドの切削であり、最後の 0.5g は鏡面 加工しながら調整するそうです。
更にピストンはフルフロー加工であり、爆発力を無駄なくコンロッドに伝達します。
私のクーペはノーマルを軽量化したフライホイールを使っているいたので、
これらの処理は 効き目がはっきり分かります。
因みに、クランクシャフトはノーマルのままですので、
フルバランスと言えないのが ちょっと寂しいです。
フライホイール軽量化
エンジン出力軸の慣性重量を減らして、レスポンスを良くします。
でも、ノーマル比でどのくらい軽量化したか正確に調べていません。
外見/感触では3割減ってところでしょうか。(^_^;;;)写真はありません。軽量加工した写真はこちら。
しかしながら、2001年12月の車検でノーマルに戻しました。
理由はレスポンスが鋭過ぎて、クルマの挙動を安定させるのに
神経を使うようになったためで、要するに『疲れた』ということです。
カムチェーン交換
メタル交換
バルブシートのカット
シートの摺り合わせは手作業。
いわゆる糸当たりになっているそうです。
圧縮圧力を上げるためのメンテナンスです。
ウォータージャケットの洗浄
メンテナンスです。
コンピュータが点火時期まで制御していないからこそ意味があります。
ノーマルエンジンでも、これをやるだけで元気が出ます。
ただしハイオクガソリンを入れないとノッキングでエンジンを壊します。
最近のクルマにはノックセンサーが付いてますから、
ノッキングを知らないドライバーもいることでしょう。
試す方には自己責任でお願いします!!
ラジエータコア増し 1995.2.26
オーバーヒート対策としてはポピュラーなもので、
標準の2層を3層にして水量で勝負 しました。
しかし、ラジエータコアの厚みが増して空気の通りが悪くなったのか、
あるいはノーマルファンでは吸引力が不足してしまったのか、
初夏の阪神高速の渋滞で水温120°に達し、
対策としては完璧ではありませんでした。
電動ファンの装着 1995.7.8
トヨタ・カリーナの電動ファン(4枚羽根)を解体屋で買ってきて、
エアコン・コンデンサの前にステーで固定しました。そのうち写真を掲載します紹介ページを追加しました。効果は絶大で、これ以降、水温計が振り切ることはなくなりました。
起動スイッチはエアコンコンプレッサの電磁クラッチの電源から取っており、
ここからリレーを 介してバッテリーからファンに電源を供給しています。
因みに、電動ファンは夏場の使用に限定しています。
これは、ノーマルの発電機の容量不足からバッテリ上がりに陥るためです。
結局、ICレギュレータ化してしまいました。当初は電磁クラッチから直接ファンに繋いでいて、
ヒューズをひと夏に2個程度消費するという大変危険な状態のまま、
2年ほど乗っていたのでした。
点火コードに永井ウルトラを使用。1994.10
国道246号、今は亡き、梶が谷のオートバックスで発見したので即GET!
(旧車のパーツはある時に買え!)
アイドリングがスムーズになった気がしたことを覚えています。
ケミカル(テフロン系)チューン
PTEF配合のSX−6000(だったかな)を使ってみました。
点火コードの交換と同時期にエンジンに添加しました。
オーバーホール後の慣らしに失敗して、回ることは回るが煩いエンジンになろうと していた頃、
この添加剤のお蔭で、静か&スムーズな性格に戻ったのでした。
バルブタイミングの変更
変更内容は企業秘密とかで教えてもらっていないのですが・・・。
ドライブフィール はOH直後の感動の再来であり、
3000〜7000回転以上まで一気に吹け上がる。
まったく別のクルマになったと感じたのでした。
シャーシダイナモでパワーチェックすると10馬力アップしていました。
この時のパワーチェック結果についてはこちらにあります。
コールドスタート増量バルブの手動化
簡単にパワーアップできそうな方法を考えてみました。
冷間のエンジン始動時に開くコールドスタート バルブにスイッチを付けて、
運転中に手動ON/OFFすることを試してみました。しかし、実際には加速中に体感できる変化は無く、
アクセルOFFしても回転が落ちない(当然)、
アイドル安定しない(燃料濃過ぎ)など、
デメリットしかなかったので止めてしまいました。キャブ車でいえばチョークを引いて走るようなものだから当然か。
ははは。(^^;;)
キャブクリーナでのスロットルバルブのお手入れ
スロットルバルブ直前に戻しているブローバイが固着するお蔭で、
冬になり水温が上がると エンジン回転が落ちなくなったり(3000rpm程度)、
アイドル回転数が高くなってし まったり(1500〜2000rpm)するのです。そのため、冬になると時々、バルブを手で開閉しながら
直接キャブクリーナを吹きつけて掃除をしています。
Last update 2003.11.17