〜いすゞ117Coupe のある生活〜

★★ ボンネットが開かない!? 

その日、2004年7月21日。
典型的な夏の一日、ヨットを117に載せて海岸までオートエアコンをバリバリに効かせて走った。
少しだけ、バッテリの消耗を心配したが、日中しか走らないので大丈夫と、自分に言い聞かせた。

その日、実は私の117クーペはボンネットが開かなくなっていた。
右膝の上にあるリリースレバーをいくら手前に引いても、助手席側のラッチ(ロックアッセンブリ)だけが
「カチッ」というラッチの外れる音が鳴り、僅かに浮き上がるだけである。

電力消費の多い夏の日、もしバッテリトラブルが起きたら、お手上げだったのだ。
もっとも、フネに乗っている時は、そんなことを考えている余裕は無いが・・・。
(セーリング中は無事に陸まで帰り着くことを考えている)


1.動作原理

緑色の矢印がラッチ(ロックアッセンブリ)で、ボンネットを開けるリリースレバーを引くと、
青い矢印で連結されたコネクティングロッドが左に動きます。
このコネクティングロッドには、赤い矢印のボルトがボルト-ナットで留められています。
赤い矢印のボルトが左に動くことでラッチが外れる仕組みになっています。

コネクティングロッドにはリリースレバーの引き代を調整するために、
約2cm程度の長穴が開けられており、ボルト−ナットの締め付けトルクによって
固定されています。(元々緩む可能性がある構造になっている)
 

2.トラブル状況

赤い矢印のボルトが緩んでいて、リリースレバーを引いてもラッチが外れない。
赤い矢印のボルトは動かないわけではなく滑っているので、ラッチを
開けるほどの移動量がない。(ボンネットが開いてから判りました)
 

3.修理方法

幸い、助手席側のラッチは外れていて僅かにボンネットが開いています。
ここから強引に手を入れて、助手席側の赤い矢印のボルトを弛めてやりました。
すると、リリースレバーの動く範囲が長穴の調整幅いっぱいまで拡がり、
コネクティングロッドを大幅に動かせたので、ラッチを開放できました。
 

4.兆候

走行中に時々、勝手に運転席側のラッチが外れてボンネットが浮き上がるという
状況がありました。私はそのとき思いました。

「古い車だから、ボディの歪みから来るんだろう、仕方ない。」

PFジェミニに入れたロールバーが実際にボディ強化になっているのを
体験していたこともあり諦めていましたが、以前から緩み始めていた
赤い矢印のボルトがボディ振動を拾って、ラッチを外していたのです。
 

教訓 何事も原因ありき。






Last update 2004.08.01

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