● 国鉄色 381系振り子式電車(自然振子式) Bトレインショーティーで鉄道模型を始めた2007年から持っていたアイデアの具体化です。 自然に揺れる衣紋掛けを見て、自然振子機構を思いつきました。 カーブの遠心力で、衣紋掛けに載せた車体を傾けられないか。それが発端です。 改造箇所は以下の通り。 (1)車体が揺れるスペースを確保するため、床を必要最小限まで削り取りました。 (2)車体の屋根裏に凹型の梁を接着し、床に立っている衣紋掛けに乗るようにしました。 (3)小さい遠心力にも反応するよう、車体の透明パーツを削り込んで軽量化しました。 技術的な難易点・問題点は以下の通り。 (a)車体の水平バランスを確保するのが難しい。凹型の位置が僅かに狂うと簡単に傾きます。 (b)編成上の車体高の統一。衣紋掛けの高さ揃えですが、最初は最適な高さが判りません。 (c)高速走行でないと傾かない。遠心力は想像以上に弱く、僅かな重量増で揺れなくなります。 (d)車体重心の影響。屋根裏の凹型を2段化、回転中心を重心に寄せて弱い遠心力にも反応。 ● JR西日本色 381系振り子式電車(強制振子式) 自然振子式では傾きが速度に影響されるため、小さなレイアウトでは効果が発揮できない ケースがありました。 台車がカーブに差し掛かった時、芯皿軸を使って何とかできないか。それがきっかけです。 現在のところ、以下の傾斜方式をテスト中です。 @プラ板から削りだしたカムによる「ピック方式」 A昆虫の触覚のような真鍮線による「真鍮線傾斜構造」 B衣紋掛けに載った梁を直接捩じる「真鍮パイプ方式」 改造箇所は以下の通り。 (1)基本構造は自然振子式を踏襲し、芯皿軸の回転をカム・クランクで車体に伝達します。 (2)台車にかかる回転力を軽減するため、自然振子式と同レベルの水平安定を確保します。 技術的な難易点・問題点は以下の通り。 (a)芯皿軸の反力がカーブでの車輪摩擦増加につながり、走行抵抗が極端に増加する。    カーブでは台車は車体に押されるので、曲がり切れずに脱線する傾向が高いです。 (b)カム・クランクとも非常に高度な工作精度が要求される。    大きいと傾いたまま、小さいと傾かないなど。未だ道半ばです。 (c)傾かせる最適解が見つかっていない。    展示の通り、少なくとも3通りを試している最中です。 ●マイテ49−2 マイテ49−2のレリーフ台車を見た瞬間、単純に「何とかできないか」と思ったところから 製作がスタートしました。 Bトレの象徴的レールである半径100mmカーブも無理なく通過できます。 GM台車「ブリル」の採用理由は、軸間が短いことと、デザイン雰囲気によるものです。 なお、車体には一切改造していません。 改造箇所は以下の通り。 (1)ブリル台車から、連結器・車輪1軸・芯皿を切り出し。 (2)(1)をピアノ線でブリル台車と連結、疑似セルフステアリング機構を構成しています。 技術的な難易点・問題点は以下の通り。 (a)連結器高さの安定性、および牽引力伝達の安定性の確保。    (1)のパーツを如何にフラットにピアノ線で連結できるかが、成否を分けます。    失敗すると、カプラーの上下動から来る自然解放が起きます。 (b)超低頭ビスを使い、芯皿位置を車軸直上に移動させた。    これで連結器の突出が減り、見栄えも良くなります。 ● BトレインショーティーD51蒸気機関車 発売当初、インターネット上では「走行化は無理」と言われたが、反骨精神的に 「なんとか走らせることはできないか」と思い、発売後約2カ月で走行にこぎ着けたものです。 まず走ることに重点を置きましたので、牽引力・走行性は次ステップで考えたいと思っています。 改造箇所は以下の通り。 (1)先輪と従輪に「KATO D51先輪」を接着(車体フレームは必要に応じてカット)。 (2)第4動輪をカット。 (3)第1〜3動輪のフランジをカット、研磨。 (4)テンダー内壁を削り落し、アイコム製キャラメルN動車を加重して内蔵。N動車は脱着可能。 (5)キャラメルN動車のLEDで前照灯を点灯できるよう準備工事済み。 技術的な難易点・問題点は以下の通り。 (a)曲線通過に於ける運転台のオーバーハング処理。幾度かのテンダ連結方法の練り直しで解決。 (b)先輪・従輪間隔が長すぎてカーブでの走行抵抗が増加、テンダーで押せない場合がある。    従輪を首振り化してテンダーで押せば抵抗が減るので、次の機関車で実現したい。 ● 限定品Bトレインショーティー EB10 シンプルな外観なので、LEDで前照灯・尾灯を点灯化改造してディテイルアップを行った。 改造箇所は以下の通り。 (1)東急ハンズで買った銅板棒から切り出した40x10x2mm板で加重し、牽引力アップ。 (2)3mm白色LEDのレンズ部分以外を削り、前照灯に埋めて、非常に明るい前照灯になった。 (3)暗く安い赤LEDの発行面を削り出し、赤マジックで塗った光ファイバを介して尾灯とした。 苦労した箇所は以下の通り。 (a)照明用電源の取り方。走行不良・点灯不良の場合の分解を前提に配線し、複雑化した。 (b)LEDの極性確認。数日もの時間を掛けて作っていると、極性に自信が持てなくなりがち。