〜Bトレインショーティー鉄道(仮名)〜
★★揺れる381系の制作Last Update 2008.02.22クルマ以外にも好きなものがあります。
そのひとつは鉄道だったりします。
「自然振り子機構」を持った381系電車の制作
381系電車と言えば「振り子式台車」を持った車両としてあまりにも有名である。
Bトレインショーティーで発売されたら、ぜひ作ってみたいと思っていた。しかしながら。
作ってみたいのは381系電車、という訳ではなく、
「振り子機構」を持った車両を作りたかったのであって、
たまたま381系電車が発売されたので、これ幸いとばかりに作ってみた。台車はGreenMaxの「小田急FS」が、なんとなく似合うかな〜と思ったので採用しています。
揺れるシーンの動画
いずれもQuickTime形式、無音です。
まずは先頭車両、一両だけを揺らしてます。画像が暗くてスミマセン。(15秒、4704MByte)
次に二両の先頭車両。運転室を突っ付くと不安定になるのが見て取れます。(15秒、4809MByte)
最後に四両すべてを指先で突っ付いて揺らせてます。(15秒、4858MByte)
第一世代 「ストロー+両面テープ」
写真をクリックすると大きな画像が表示されます。
なんとなく加工しやすいと思えた、中間車から取りかかりました。
揺れ幅を確保するためにHGシャーシをニッパーで切り、細くします。
前後方向については、車体とシャーシがズレるのを防ぐため、僅かに遊びができるようにカッターナイフで削ります。
ストローを車体長・シャーシに合う長さにカットします。
次にストローに合わせて支柱を作ります。
支柱にはストローを通しますが、ストローの長さを基準にして支柱の曲げ位置を決めます。
このとき、ストローが軽く自由に動くように支柱を曲げるのが、コツの一つです。なお、支柱は0.8mm径のピアノ線を使いましたが、加工できて滑りが良ければ何でも構いません。
車体の屋根裏には両面テープを貼りました。
ストローを差し込んだ支柱を仮止めして、ブラブラ揺れるかどうかチェックします。
うまく揺れたので、シャーシに穴をあけて支柱を仮通ししてみます。
シャーシが車体と平行になったら、余った支柱をカットします。
シャーシの組み立てです。
台車はGreenMaxの「小田急FS」がなんとなく似合うかな〜、と思い採用しました。
これをビス・ワッシャ・四角ナットで留め、ゆるみ止め(赤い液体)を四角ナットに垂らして完了。そして、支柱を慎重に差し込みます。
ちなみに私のBトレN化は、動力車以外は全て同じ基本構造(ビス・ワッシャ・ナット)で台車を留めています。
これは以下のメリットがあります。
(1)台車がZ軸方向によく動き、XY軸には殆ど動かない安定性
(2)程々の加重を低重心で実現
(3)牽引力が効率よく伝わる走行性KATOのBトレN化台車の場合は多少加工が必要ですが、同じ工法で安定に走らせる事ができました。
ゆるみ止めが乾いたら、更に慎重に車体に取り付けます。
このとき、車体とシャーシが平行になるよう注意してください。
中間車は、指で押す限り、自然に揺れてくれました。
これはモノになる!と思った瞬間でした。(写真は、車両をくすぐっているのではありません)
つぎは先頭車両に取りかかりました。
先頭車両は運転室の関係で、支柱を短くしてみました。
短いなりに何とかなりそうな・・・。
先頭車両は前のめりになりました。
支柱が短く重心配分に失敗したため、運転台の重さに負けてしまいました。そして、全車両とも揺れますが、元に戻らなかったり(傾いたまま)、
進行方向に対して斜めになったり(いわゆる「犬走り」)で、あえなく撃沈。ストローでは位置決め精度に問題があると悟りました。
第二世代 「バネ+凹アングル材」
確実な位置決めには、何らかのガイドが必要です。
東急ハンズを歩き回って、想像力とお財布と相談しつつ何とか使えそうなものを見つけました。
「U字鋼」という名のプラスチック(笑)です。ガイドを屋根裏に接着します。
この方法のメリットは簡単かつ正確に、進行方向にガイドを取り付けられることです。しかし、ガイドの溝は幅が大きく(約2mm)、支柱が安定して収まらない事は見当がつきました。
そこで、こんどはストローの代わりにバネを使ってみることにしました。
バネを使うメリットは、軽い・加工し易い・値段が安い・摩擦が少ない、と言ったところ。二種類用意したのは、支柱のほかに横方向の位置決めが必要になるかも・・・という意図からです。
支柱も新たに作り直し。
先頭車両は、中間車で実績ある支柱を使い、前後方向の傾きを防止します。
バネを支柱に通すには・・・と悩むこと数秒。
何のことはありません、バネはネジの親戚(?)なんです。
捩じれば簡単に取りつきます。
外れやすい(自然に捩じれる)のが難点ですが。
(両端を上手く曲げ加工すれば外れないようですが、面倒なのでやってません)
横方向には、車体と干渉しない程度の長さに切った二種類のバネを接着します。
車体の揺れすぎを防ぐために、実験的に取り付けてみました。
先頭車両にガイドを貼り付け。
実際のガイドは一部に切欠きを入れて、運転室直下まで伸びてます。
車体側には横方向バネを受けて位置決め強度を上げるよう、キャッチを貼り付け。
車体が軽いか重いか、どちらが程良く揺れるか調べるための実験。
窓の軽量化、切妻の補重、二種類の車体を作りました。先頭車の連結器はオマケ写真。
KATOの密着式連結器を使ってます。
カーブを通過できるかどうか判りませんが、一応連結はできます。
車体をシャーシに載せてみました。
まあまあ、見られるようになってます。
ガイドと支柱の位置関係は案外シビアですが、慣れれば問題ありません。
レールにエントリするには、まず台車のみ、次に連結、そして車体を被せる、という順序になります。
取り敢えず、三両が完成しました。先頭車両も運転室が下がることはありません。
ここまでできたら動力車も揺らしたい!
というわけで、支柱を白いカバーに建てることで実現しました。
揺れ幅を確保するのに苦労しましたが・・・。
完成しました!
立ち姿も意外とシャキッとしてます(自画自賛)。
動力車はGMのパンタが重いのか、少ししか揺れません(悲)。
第三世代 「針+凹アングル材」
第二世代は試走の結果、バネ不要・切妻の重り不要とすることでカーブで程良く傾き、
試走させてもらった某鉄カフェのスタッフに、驚きを与えることに成功しました。しかし、傾けるには相当な速度が必要なこと、走っていると先頭車の車体が支柱からズレるなど、
問題が見つかりました。
根本的に見直すべき、と感じました。まだ試していませんが、支柱を針(虫ピンとか)に替えて、ガイドに穴をあけて針を差すことを考えています。
これにより、前後方向の位置決め強化と、左右方向の摩擦低減が期待できます。
車体が受ける震動に対してどうなるか(勝手に外れるとか)、
車体姿勢が決まるか(重心配分が難しいかも)とか、
未知数もありますが第四世代で対応を考えたいです。
というわけで、進化の旅は続く。